ビジネスマンが意識しておきたい「仕事」と「作業」の違い

 

「仕事」は積み上がっていくもの、「作業」はただ消費されていくもの

忙しいビジネスマンは様々な日々の業務に追われています。しかし、日々の業務を進める上で、「仕事」と「作業」を切り分けることは非常に大切な事だと思います。この二つの違いを自分でしっかりと認識していないと、漫然と時間ばかりが過ぎてしまい、自己成長という意味でも、会社へのアウトプットという意味でも十分な結果を残せなくなる可能性があります。

僕の中の定義だと、「仕事」と「作業」の違いは以下のようなものです。

仕事:積み上がっていくもの、付加価値をつけられるもの、クリエイティブワーク

作業:ただ消費されていくもの、付加価値がつけられないもの、ルーティンワーク

 

イメージ的には以下のような感じです。

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「作業」と「仕事」の切り分けはミクロとマクロの視点で

この切り分けにはミクロ、マクロの視点が必要になります。

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個人のレベルでは日々の業務の中で何が仕事で何が作業なのかを意識する事で、自分自身の成長速度やアウトプットに大きな差をつける事ができます。

日々の業務を振り返ってみて、繰り返しが発生しているものがあれば、それは「作業」の可能性が非常に高いと思います。

逆に今の業務を通して、新しいことを学んでいたり、アウトプットが以前よりも大きくなっていたり、より短時間でできるようになっていいれば、それは「仕事」をしている可能性が高いと思います。

 

マクロの視点では会社という観点に立って、何が会社にとっての「仕事」で何が「作業」なのかを考えることです。こうしたことを意識すると会社の中でどんなキャリアを築けばよいのか、大きなヒントになります。

例えば、会社にとってコアではないと思われる業務があったとすると、丸ごとビジネスアウトソーシングの対象になってしまう可能生があります。ですから、会社視点の切り分けでは、自分が社長や事業部長の立場になって考えてみることが大切です。

「作業」「仕事」の比重とアウトプットの差

「作業」と「仕事」どちらに比重をかけているのかはアウトプットに大きく影響します。なぜなら、「作業」はレバレッジが効かないことが多いのに対し、「仕事」はレバレッジが効きやすいからです。

レバレッジとはてこの原理のことですが、実際にてこの図を使って図解してみたいと思います。以下は、「作業」と「仕事」をそれぞれ左右において、真ん中にてこの支柱を置いてみた図です。

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これが、「作業」に時間が取られていると、以下のようになります。アウトプットの大きさがかなり限定されてしまいます。

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一方、「仕事」の比率を上げると以下のようになります。アウトプットに大きな違いが生まれます。

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「仕事」をする時間を増やすには「作業」を減らすしかない

「作業」と言うものが罪深いと思うは、「作業」は時間をたくさん消費するため、何となく仕事をしている気分になってしまうことです。

しかし、「仕事」をする時間を捻出するには「作業」を減らすしかありません。そして、作業を減らす方法は「仕組み化する」ことです。

イメージ的には以下のような形です。逆三角形になって業務に押し潰されている今の状況を、「作業」を圧縮することによって自動的に「仕事」ができる時間を捻出できるようにするのです。

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具体的に「作業」を減らす「仕組み化」の方法

具体的な作業の仕組み化には、いろいろな方法があります。以下は僕が今の職場で実践している方法です。

  • プロセスを簡素化する
  • 業務を他部署に移管する
  • システム導入
  • エクセルの場合はマクロの活用
  • 外注(クラウドソーシング)
  • 派遣社員やバイトを雇う

考える順番としては、まずその作業をやめることができないか、というところからスタートします。できなければ、そもそも自分の部署でやる必要があるのか考えます。

次に、ITの力でカバーできないかを検討します。システム導入と言っても、最近は月額を払って使える優秀なASPサービスが数多くあります。これらを検討することができます。エクセルを多用される場合は、マクロを組むのも一つの案だと思います。

最後に、外注や派遣社員、バイトの活用を考えます。今の職場ではクラウドワークすなどのクラウドソーシングを多用しています。クラウドソーシングは当たり外れがあるものの、良い業者を見つけることができれば、非常に安い単価で作業を片付けることができます。

頻繁にコミュニケーションが発生する場合は、外注すると逆に管理工数が高くなるので、派遣社員やバイトの活用が選択肢になります。