英語にコンプレックスを持つ僕が英語だらけの職場でサバイブするために実践している3つのこと

新婚旅行でハワイに行ったこと以外まったく海外経験がなかった僕が、初めて米国の大学院に留学したのは29才の時。 

初めての海外生活が大学院への進学、というのは想像頂いて分かる通り、めちゃくちゃ大変でした。受験英語の基礎の上に、TOEFLやGMATをパスした後なので文法は頭に入っているのですが、アウトプット系の英語、つまりライティングと特にスピーキングには本当に苦しみました。

大学院生活は騙し騙し乗り切り、卒業後に就職したのは超ドメスティックな事業を営む日系企業。ここの5年間ではまったく英語を使う機会がなく、完全に英語が抜け切りました。苦笑

で、転職し、今の職場。上司は3人いて、米国本部のアメリカ人、東京オフィスには英語がペラペラの日本人とハワイ出身のやはりアメリカ人。

部下は日本と韓国と太平洋にそれぞれいて、公用語はもちろん英語。ミーティングもメールも資料も全部英語です。

こんな環境で、英語が下手くそな僕が大切だと思っているポイントがいくつかあります。

1)伝えようという強い意志を持つことが大切

まずメンタル的なことですが、自分の主張を絶対に伝えるんだ、という強い意志を持つことは極めて重要だと思います。

こうした意志をもって相手とのコミュニケーションを図ろうとすると、実にいろいろなアイデアが出てきます。

例えば、転職した最初の1年くらい、僕は海外出張のときに常に白いノートとペンを持ち歩いていました。

言葉で説明仕切れないものを、その場でイラストを描いて図解して伝えたのです。そこそこ効果的だったと思っています。

 

2)資料作成に命をかける

僕は、上司から何らかの承認が欲しいときや、米国本部とのテレビ会議などがあった時は、必ず自分の主張とそれをバックアップする資料を用意しています。

きちんと整理された資料を事前に用意すれば、その資料が自分の手から離れた後でも、自分の分身として自分の主張を読み手に伝えてくれます。

なお、命をかけるというのは時間をかけるということではなく、手を抜かずに読み手が判断に必要な情報を、必要な粒度で、漏れなく伝える資料を作るということです。

3)ひたすら使う、使う、真似る、使う

自信がなかろうが、発音が下手くそだろうが、とにかく使いまくる。スピーキングに関してはこれしかありません。

留学中に、一つ上の学年にジェイワンという韓国人クラスメイトがいました。彼は僕と同じようにMBA留学が初めての海外経験でしたが、英語がペラッペラ!

ある時彼に上達の秘訣を教えてくれ、と頼んだところ。彼の回答は一言、

「Speak!」

でした。

スピーキングは特に座学ではなく、スポーツと同じなので、練習して慣れるしかない訳です。

しかし、インプットも大切なので、何をするかというと、会議などで別の人が使っている表現をメモしてパクっていきます。

英会話は本では学びにくいと思うのは、コンテクストが極めて重要だからです。自分が英語を話す必要がある状況=コンテクストは非常にユニークなので、微妙にコンテクストがずれる書籍よりも、リアルな状況をそのまま英語学習に活用した方が無駄がない訳です。